腸内細菌
前回の記事で集中力を鍛えるお話をしたのですが、
そのときに腸内細菌のことも色々と調べておりまして。
とても面白かったの今回ご紹介を。
腸内細菌と聞いてもあまりピンとこないかもしれませんが、実は腸内細菌は脳や性格にまでも影響を及ぼしているそうです。
マウスを使った研究では、腸内細菌が行動にまで影響を与える場合があることがわかっているそうで。
例えば、腸内細菌をまったくもたないように繁殖させたマウスは、通常の腸内細菌をもつマウスと比べて非社会的な行動が多くなり、ほかのマウスと過ごす時間が少なくなるそうです。
同様の結果が、動物の糞を別の個体に移植して腸内細菌を移す糞便移植を行ったケースでも見られていて、不安傾向の強いマウスに大胆な性格のマウスの糞便微生物を移植したところ、移植されたマウスはより社交的な行動をとるようになったことが確認されたそうです。驚きですね。
腸は「第二の脳」とも呼ばれ、神経系を通じて脳と腸は互いに影響しあっているとされています。「脳と腸は神経系を通じて連携しており、適正な腸内細菌が心の健康によい」とするという考えは以前からあったのですが、最近の研究では、自閉症やうつ病と腸内細菌叢に関係があるという報告もあります。
腸内細菌が作りだす物質には心の健康を保つ物質と体の健康を保つ物質がありますが、これらには共通部分も多いことが分かっており、体の健康を維持・向上させるために必要な腸内細菌が、心の健康状態をよくする方向にも役立つそうです。
腸内フローラ
人間の腸内には100兆個もの腸内細菌が棲みついていて「腸内フローラ」という集団を形成しています。腸内フローラを構成する細菌は、カラダにいい影響をもたらす善玉菌(有用菌)、悪い影響をもたらす悪玉菌(有害菌)、どちらにも属さない日和見(ひよりみ)菌の3つのタイプに分けられます。
腸内の善玉菌を増やす方法の1つが、善玉菌のエサとなる食物繊維を摂ることのようで。
食物繊維は、水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」に大きく分けられます。善玉菌のエサになりやすいのは水溶性食物繊維なので、善玉菌を増やしたいなら、果物や海藻類、大麦など、水溶性食物繊維を多く含む食品を取るようにしましょう。
水溶性食物繊維
腸内細菌のエサになり、善玉菌を増やす。発酵・分解されて作られた短鎖脂肪酸が腸内環境を整える。コレステロールや糖の吸収を抑制するはたらきも期待できる。
大麦、玉ねぎ、大根、ごぼう、にんにく、らっきょう、エシャロットなどの野菜類。
キウイフルーツ、パパイヤなどの果物類。
わかめ、こんぶなどの海藻類などで摂取出来ます。
不溶性食物繊維
腸内で水分を吸収して膨らみ、便のカサを増やすことで排便を促す。
切り干し大根。
モロヘイヤ、かぼちゃ、えだまめなどの野菜類。
きくらげ、しいたけなどのきのこ類。
大豆、いんげんまめなどの豆類などで摂取できます。
善玉菌
善玉菌は食物繊維を発酵・分解しながら生きていますが、そのときに作られるのが「酸」。この酸には、悪玉菌の増殖を抑制したり、腸のぜん動運動を促してスムーズなお通じを助けたりと、腸内環境を整える役割があります。さらに、酸の中でも「短鎖脂肪酸」と呼ばれる酸は大腸のエネルギー源となり、大腸の正常なはたらきを助けています。
そして主な善玉菌の働きは、
乳酸菌
乳酸を作り出すことで悪玉菌の増殖を抑制し、腸内環境を改善する。
乳酸や酢酸を作り出すことで悪玉菌の増殖を抑制し、腸内環境を改善する
酪酸菌
酪酸や酢酸を作り出すことで悪玉菌の増殖を抑制する。酪酸は大腸の主要なエネルギー源でもあり、酪酸を作り出すことで腸の正常なはたらきをサポートする。
腸内環境を整えるには、善玉菌のエサを摂って腸内細菌を育てるだけでなく、善玉菌そのものを摂取して補っていくことも重要なようで。
善玉菌は、味噌やヨーグルト、漬物、キムチなどの発酵食品から摂ることができます。
実際にぬか漬けを作って食べてみたのですがとても簡単で美味しいのでおススメです。
スーパーなどで米ぬかを買い、あとは漬けておくだけです。
ぬかはお米屋さんの米ぬかがいいそうです。(八百屋さんのおばちゃん曰く)
お好みで塩を入れ、唐辛子を入れると日持ちするそう。
置いておく時間は夏場だと常温で一日も置くとだいぶ発酵します。
冬場であれば気温にもよりますが3~4日くらいかと。
味見をしながら混ぜて作ってみてもらえばいいと思います。
米ぬかには、たんぱく質やミネラルなど、さまざまな栄養素が豊富に含まれているため、乳酸菌や酵母が発酵するのに絶好の場所といえます。米ぬかの栄養と微生物が生み出したビタミン類がきゅうりや大根に移ることで、生野菜よりも栄養価が高くなるそうです。
興味があればぜひ試してみて下さいね。