瞑想の脳への効果
脳の瞑想の効果という記事を今回、ご紹介します。
瞑想の効果を科学的に証明して、脳への効果を分かりやすく解説してくれています。
瞑想をすると、心がスッキリしたり、感情的に落ち着いたり、集中力が高まったりします。これらの様々な効果は、古くから言われてきたことです。
ヨガでも瞑想をしますので、その歴史は紀元前にまで遡ります。では、なぜ、瞑想が人の心や体に、よい影響をもたらすのでしょうか。
その理由としてあげられるのが、脳神経科学の分野で使われる「可塑性」(かそせい)というキーワードです。
「可塑性」を辞書でひくと「固体に外力を加えて変形させ、力を取り去ってももとに戻らない性質」とあります。
これは簡単に言うと「変化をしたら、そのままになる」ということらしいです。
「可塑性」があるということは、脳は大人になってからも「発達」していくことを意味します。瞑想も、宗教的な考え方(例えば、神様が全てをしてくれる)を除けば、スポーツや武道と同じように、自分で繰り返し練習することで上達していきます。
脳の構造が変化をし、変化をしたら、ある一定レベルを維持するわけです。
ですので、瞑想によって、例えば、感情を安定させる脳の部位(海馬、扁桃体など)がよりよく変化をしたら、瞑想をしていない時でも、ある程度、感情を安定させることができるのです。これが「可塑性の力」です。
そして瞑想によって変化する脳の部位として、「前帯状皮質(ACC)」と「海馬」があげられるそう。「前帯状皮質(ACC)」は自己制御する力と深く関係するようです。
瞑想は、刑務所でも取り入れられ効果を上げてきたそうです。
1970年代、「ヴィッパサナ瞑想」のグルであったラム・シン・ゴエンカが、刑務所で瞑想指導を行いました。その結果、次のような喜ばしい事態が発生したのです。
ジャイプールの刑務所でおこなわれた瞑想コースは、囚人たちに大きな変化をもたらし、しだいにインドの他の地域の刑務所でも、ヴィッパサナ瞑想のコースがおこなわれるようになっていった。バブ・バヤ ──彼は五分間で三人を殺害した──の場合、バロダ刑務所でヴィパッサナのコースに参加した後、はじめてみずからの行為に強烈な後悔を感じ、被害者の家族に許しを乞う手紙を送った。
1992年、兄弟と姉妹の絆を強める「ラクシャ・バンダン」の日、被害者の妻と妹は刑務所を訪れ、バヤの手首に「ラキ」のひもを結んだ。彼を兄弟として認めるしるしだった。
これが瞑想の効果であれば、とても面白いですね。
そして瞑想すると幸せホルモン「セロトニン」が出るそうで、
セロトニン神経系がコントロールしている「セロトニン」は、感情を安定させ心を明るくする働きがあるそうです。
「セロトニン」を増やす方法としては「太陽の光を浴びる」「リズム運動」「グルーミング」の3つの方法を提唱しているようです。
「太陽の光を浴びる」
朝、目が覚めたら太陽の光を浴びることで「セロトニン」は出ます。太陽の光は2500~3000ルクス以上あり、室内の照明は500〜1000ルクスほどです。太陽の光を見ると、目の神経回路を経由してセロトニン神経が刺激され、その結果、セロトニンが分泌されるのです。
「リズム運動」
リズム運動とは、一定のリズムで繰り返し行う何らかの運動のことです。ウォーキング、ジョギング、瞑想がその代表格です。
瞑想で「丹田呼吸」をすると、セロトニンが増加します。「丹田呼吸」というと、特別な手法に思われるかもしれませんが、要は「腹式呼吸」ですので、瞑想をする時の基本的な呼吸法です。
「グルーミング」
「グルーミング」とは「毛づくろい」を意味する言葉です。猿の毛づくろいをイメージしてみてください。猿はお互いに体にタッチし「毛づくろい」することで、良好な関係を保っています。
この「グルーミング」が人間の行動科学や心理学の分野でも研究をされ、効果があると指摘されています。人間でもお互いにマッサージをしあったり、子供と親、恋人同士がじゃれあったりすることで、脳内に変化が起きて、信頼関係が深まります。
この時、「幸せホルモン」である「セロトニン」が分泌されるのはもちろんのこと、さらに「愛情ホルモン」と呼ばれる「オキシトシン」も分泌されるのです。
「オキシトシン」は「セロトニン」と並び、ストレスや痛みをやわらげる効果があり、「幸福感」をもたらしてくれる脳内ホルモンです。仲の良い友達と会話をしたり、ペットと触れあうことも「グルーミング」になります。
瞑想は脳へ様々な変化をもたらして、日常の生活で活かしていけそうですね。
もし、興味があればぜひお試しを、、、